「がん・緩和医療をめぐって」音羽病院主催セミナー開催

2月15日、第1回洛和会オンコロジーセミナーが京都山科ホテル山楽(京都市山科区)にて開催されました。「がん・緩和医療をめぐって」をテーマとした今回のセミナーは、京都府がん診療推進病院である洛和会音羽病院が主催、同院 腫瘍内科 参与 兼  外来治療センター センター長 佐々木康綱が座長を務め、日々がん患者さんに接している医師や看護師を含む医療従事者約70人が参加されました。

座長を務めた佐々木康綱

まず、基調講演講師として洛和会音羽病院 緩和ケア内科 部長 山代亜紀子が登壇。「がん患者の痛みへの対応Up to date」と題し、主にがん患者さんの身体的な疼痛について、同院で行っている緩和ケアの内容をはじめ、難治性のがん疼痛をどう緩和するか、鎮痛薬のメリットや注意点など最新の情報を交えて講演しました。

講演する山代亜紀子(写真左)

 

後半は、特別講演講師として、埼玉医科大学国際医療センター 精神腫瘍科 科長 大西秀樹教授をお招きし「精神腫瘍学入門 患者・家族・遺族のケア」をテーマに講演いただきました。

講演する大西秀樹教授

講演では、がん患者さんやそのご家族はがん治療におけるさまざまなストレスにより半数近くの方が精神科診断がつくことや、倦怠感や食欲不振の原因が薬物療法の副作用なのか精神疾患なのかを見極めることの重要性など、実際の症例を挙げながらわかりやすく解説いただきました。大西教授は適応障害やうつ病により治療意欲が低下することがよくある。薬の副作用と決めつけず、まずは患者さんの話を聞き理解し共に解決法を考えることが大切。また、自分のことが後回しになりがちなご家族にも精神的ケアが必要と語りました。

講演後、来場者から質問や相談が多数投げかけられ、現場での患者さん・ご家族への対応に生かせる回答をいただき、大変有意義な質疑応答となりました。

洛和会オンコロジーセミナーは洛和会音羽病院内だけでなく、地域の医療従事者が“がん治療”について知見を深めることで、患者さんやご家族に対するケアの質を高め、地域全体でがん診療の質を向上させることを目的としており、今後も開催予定です。
洛和会音羽病院では「がん診療」に特に注力しており、今後も京都府のがん診療の拠点として、がんに関わるすべての診療科がチームをつくり、これまで以上に患者さんの要望に応えられるような、質の高い治療とケアができる体制を整備してまいります

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洛和会音羽病院のがん治療の詳細はこちらから↓

公開日時 : 2025年02月27日 (木)

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