洛和会と株式会社RDSが包括協定を締結
洛和会丸太町病院、洛和会音羽病院をはじめとする5つの病院を運営する医療法人社団 洛和会とモータースポーツ向け製品の開発・製造から、アスリート向けパラスポーツ用具開発、福祉機器・医療用機器に至るまで、幅広い事業を展開する株式会社RDSは、医療・介護の社会的課題の解決に向けた包括協定を結ぶため、4月11日に締結式を行いました。
株式会社RDS 代表取締役社長 杉原行里氏と洛和会ヘルスケアシステム 理事長 矢野裕典が協定書にサインし、締結を交わしました。
(1)臨床研究の推進
(2)教育および研究活動の振興
(3)人材開発、研究能力の向上に向けた交流の実施
(4)症例データの集積に基づく健康と福祉の増進
(5)その他、両者が協議し必要と認める事項
この協定は、医療・介護サービスにおいても求められているDXの推進に対して、洛和会がこれまで培ってきた医療・介護のノウハウに、株式会社RDSの光学的要素を組み合わせ、健康とテクノロジーを融合したヘルステックで、健康寿命の延伸を目指すものです。
昨年12月ごろからすでに取り組みがスタートしており、株式会社RDSが開発した歩行解析ロボット「RDS CORE-Ler」を活用して、洛和会の病院で、リハビリを実施している患者さんを対象に10メートル歩行テストから歩行評価実証実験を行っています。
RDS CORE-Lerは3Dカメラを搭載しており、対象者の歩行速度に合わせて移動し、歩行姿勢を測定。そこで得たデータをクラウドサーバー上で保存・解析する歩行測定システムです。歩行には、けがや障害のみならず、疾病やその進行度合いによってさまざまな特徴が現れるといわれています。測定したデータを元を活用することで、リハビリ専門職による最適なリハビリの提案や病気の早期発見などが期待できます。
当会 矢野は、「株式会社RDSは、医療ではないところで開発研究に取り組んでおられることが強み。私たち医療者は、現場目線の意識が強く、デザイン性などは重要視できない。違う目線で、違う職種の人たちと共に取り組めることが楽しみです」と期待に満ちたコメントをしました。
株式会社RDS 杉原氏は、「洛和会と一緒に研究を行えることが大変うれしい。私たちが目指しているのは、簡便的かつ研究室の95%のデータレベルが取れるシステムの構築です。これまで1500症例の歩行データを収集してきました。今後は、得られたデータをオートメーション化していくためにはアルゴリズムとデータベースの構築が必要となります。今後は、実証のフィールドを増やし、ヘルステックの分野での展開を強化していきたい」と展望を話されました。
この包括協定により、今後ますますリハビリの精度が向上し、患者さんに最適なリハビリが行えるよう同社と共に研究を進め、地域の皆さんがいつまでも健康的に生活できるよう努めてまいります。
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公開日時 : 2024年04月22日 (月)