呼吸器内科研修

呼吸器内科研修

こんにちは。
初期研修医1年目の佐村和紀です。
まもなく2年目を迎えようとしています。学生の皆さんも新しい学年を迎えますね。

さて、今回は呼吸器内科での研修について紹介させていただきます。

呼吸器内科ローテートでは主に入院患者さんの診療に携わらせていただいています。
入院当初から診断、治療、手技、退院支援まで、研修医が主体となって携わり、非常に多くの経験を積むことができます。

疾患は、呼吸器感染症(肺炎、肺化膿症、胸膜炎、結核疑い、COVID-19など)、閉塞性肺疾患(慢性閉塞性肺疾患(COPD)、COPD増悪、気管支喘息)、間質性肺疾患、肺癌、気胸、肺血栓塞栓症(PTE)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、肺炎契機の急性心不全合併例など多彩に経験させていただいています。

治療介入は非常に多岐に渡り、抗菌薬、ステロイド療法、殺細胞性抗がん薬、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬、放射線治療、吸入薬、抗凝固薬、利尿薬、酸素療法(低流量酸素療法〜高流量酸素療法)、非侵襲的陽圧換気(NPPV)、胸腔穿刺、胸腔ドレナージ、胸腔ドレーン管理、胸膜癒着術、リハビリテーションなど多くの治療や手技の経験を積むことができます。呼吸器外科の手術にも入らせていただけます。

また、内視鏡室での気管支鏡検査にもほぼ全症例参加させていただいています。最初は検査の補助をしながら解剖の理解や検査方法・手技の理解に励み、その後、指導医バックアップの下、実際に気管支鏡を操作して観察手技、気管支洗浄、気管支肺胞洗浄(BAL)、経気管支肺生検(TBLB)などを複数症例で経験させていただきました。

カンファレンスについては、呼吸器内科・呼吸器外科合同のカンファレンスに加え、腫瘍内科・放射線治療科とのキャンサーボードと呼ばれる腫瘍カンファレンス、放射線診断科との画像カンファレンス、リハビリスタッフとのリハビリカンファレンス、医療ソーシャルワーカー(MSW)・リハビリスタッフ・看護師との病棟カンファレンスなども実施され、他科・他職種との関わりも非常に豊富で、研修医も症例プレゼンテーションの経験を多く積むことができます。

回診では呼吸器疾患患者の身体所見のとり方や患者さんとのコミュニケーションのとり方など様々なことを指導医より教えていただき、コロナ禍で制限はあるものの、大変貴重な経験となっています。

毎週、論文の抄読会があり、新たな知見について学ぶ機会もあります。研修医はローテート中に一度は発表の機会があります。

このように、音羽病院の呼吸器内科研修は、呼吸器系の診療科に進む研修医にとっても、それ以外の診療科に進む研修医にとっても、非常に充実した研修になると感じています。

当院での研修にご興味をお持ちの方は是非一度見学にお越しください。お待ちしております。

※写真は内視鏡室での気管支鏡検査の風景です。

担当:洛和会音羽病院 ジュニアレジデント1年次 佐村和紀