地域医療研修(青森)
- 2023.10.31
- 未分類
こんにちは! 研修医2年目の國分です。
6年生の皆さん、マッチングお疲れ様でした。
さて4、5年生の皆さんは、これから見学どうしようかな、と色々と考えておられると思います。
今回は地域研修について少しお話します。
院外ですが、外来診療をメインにさせていただける大切な必修研修です。
当院での研修に関心をもつきっかけの一つになればとても嬉しいです。
当院では2年目の1カ月間、青森県の東通村診療所、北海道の北星ファミリークリニック、上川医療センター、本輪西ファミリークリニックのいずれかにて地域研修があります。
研修先は、まず2年目同期との相談で、どの時期に地域研修をしたいか(他の必修科や選択科も含めて)ローテ順を決め、そこに研修先を当てていただくという仕組みで決まります。
結果的に、9月初旬から10月初旬までの期間、青森の東通村診療所に行くことになりました。
青森どころか東北地方に行くことも初めてで、青森になればいいなと以前から思っていたので、決まった時はとても嬉しかったです。
1カ月の期間だったとは思えないほど、学びも遊びも充実した時間を過ごさせていただきました。
ざっくり言いますと、診療所のすぐ近くにある研修医寮に住み、主に外来診療に携わる、お休みには地域探検もできるというイメージです。
研修内容に関しては、外来/病棟管理/訪問診療を通して、生活習慣病をはじめとする慢性疾患の定期管理や生活指導、流行感染症、蜂刺され、皮膚・関節トラブル、不眠症・神経症、便秘症、慢性疼痛、ポリファーマシーなど、幅広く経験させていただきました。
外来診療は、救急外来での診療とは少し角度の違う、患者さんのQOLを常に考え継続して診ていく(次の受診につなげる)、生活指導を処方するという考え方も重要です。その患者さんの価値観や生活状況に合わせた生活指導の考え方、薬の使い分け・処方調整・その際の説明についても丁寧にご指導いただきました。
毎日夕方には、心電図や画像検査(中には眼底検査や内視鏡検査も)の評価のトレーニング、その日の外来患者さんのカルテチェック、その日にあったこと学んだことを指導医と振り返る時間を作っていただいたので、ディスカッションを通して、その日の疑問をその日のうちに解消できとても勉強になりました。
それ以外にも隙間時間に、プライマリケア、Patient-centered method、ラポール形成、Motivational interviewing、Social determinants of healthや社会的処方などについても幅広いトピックのミニレクチャーをたくさんしていただきました。
また、医療・行政・福祉・コミュニティづくりに関連すること、医療の広さ(多職種連携、包括的アプローチ)や深さ(各職種の専門性)、さらには奥行き(未来をみすえた継続的な支援と見守り、事前の介入や予防策)、その中で有床診療所、医師に求められていることを学ぶことができました。
施設内で開催される認知症カフェにて利用者様に認知症について発表させていただいたり、多職種カンファレンスに同席させていただいたり、産業保健や訪問診療に同行させていただいたり、色々な活動に参加することができました。一人の人間や家族をみる視点が、自分の中で増えたことは何よりの収穫でした。
さらに、今回、初めての青森だったので、自分の目でいろんなものを見ようと観光面についても密かに意気込んでいました。
いただいたお休みの時間をフル活用して、下北半島のみならず、弘前市・十和田湖/奥入瀬・青森市・八戸市などの地域にも足をのばし、息をのむような雄大な自然、地域ごとの特産品、地域住民から愛される温泉たち、奥深い文化・伝統・芸術・建築・工芸、寺・神社などと出会うことができました。
青森の魅力を一つ一つ書き始めるとたぶん止まらないので、詳しいことは割愛します。
地域研修について過去のブログもあるので、よろしければお読みください。
詳しく聞きたいことがあれば、見学や実習の際に、2年目研修医にも気軽に声をかけてください。
※診療所の関係者の皆さん、地域の皆さんとリレーマラソンに参加した時のものです。
担当:洛和会音羽病院 ジュニアレジデント2年次 國分杏奈