手術支援ロボット「da Vinci Xi」で女性を守る

手術支援ロボット「da Vinci Xi」で女性を守る

産婦人科ダヴィンチ

今回お話を伺ったのはこちらの方!

洛和会音羽病院 産婦人科・腹腔鏡手術センター
部長 伊藤 美幸(いとう みゆき)

専門分野

産婦人科一般、内視鏡手術、生殖医療

専門医認定・資格など

日本産科婦人科学会産婦人科専門医/指導医
日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医
日本内視鏡外科学会技術認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本ロボット外科学会専門医
日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医

 

はじめに

2018年4月に手術支援ロボットによる子宮全摘出術、さらに2020年4月からはロボット支援下仙骨膣固定術が保険の適用対象となり、女性特集の病気に対する治療の選択肢が広がりました。
洛和会音羽病院 産婦人科では手術支援ロボット「da Vinci Xi」を使った特定の子宮の病気に対する手術を行っています。

手術支援ロボットで対応可能な婦人科の病気

良性疾患に対する子宮全摘

子宮頸部高度異形成

子宮頸部高度異形成は子宮頸がんになる前段階の状態です。子宮頸がんは文字通り子宮の頸部に発生し、一部のヒトパピローマウイルスの感染が原因となって引き起こされることが知られています。同ウイルスによって生じた異形成の一部は軽度から高度異形成へとゆっくり進行し、がんになります。軽度・中等度の方は定期的な経過観察を行いますが、高度異形成の場合は、手術による子宮全摘出術などの治療をお勧めします。

子宮筋腫

子宮筋腫は比較的若い方から閉経後の方まで高頻度に見られる良性腫瘍です。特に症状もなく、健康診断で偶然指摘されることもあります。妊娠の希望や予定がなく、子宮温存の必要性がない場合は、病変の大きさや可動性の有無などを考慮のうえ、子宮全摘出術も選択肢の一つになります。

子宮腺筋症

出産経験のある40歳代に多いといわれ、子宮内膜に似た組織が、何らかの原因で子宮筋層内にでき、増殖する病気です。症状が軽い場合は、薬で月経痛を軽減させたり、ホルモン治療を行いますが、重い場合は子宮全摘術などを行います。

骨盤臓器脱

肥満や加齢などが原因で子宮などの臓器を支える筋肉が緩んでしまい、一部もしくは全部が膣や肛門から脱出してしまう病気です。子宮が飛び出してしまう、子宮脱の治療には保存治療としてペッサリーリング、骨盤サポーターやクッションの使用、さらに骨盤底筋群のトレーニングなどがありますが、入院期間が短く、外陰の痛みがないというメリットのある「腹腔鏡下仙骨膣固定術」も行っています。

子宮体がん

子宮体部から発生するがんで比較的高齢の方が罹患しやすく、閉経後あるいは更年期での不正出血がある時には特に注意が必要です。初期の子宮体がん手術には手術支援ロボットの保険適用があります。当院でも今後導入予定です。

手術支援ロボットが医師と患者を支える

手術支援ロボットを導入すると以下のようなメリットがあります。

・ロボットの手(鉗子)が360度回転し、手振れ補正など機械的なサポートで手術の正確性が高い
・おなかを開ける手術よりも傷が小さく、出血や合併症が少なく、入院期間が短い
・手術する部分を3Dハイビジョン画質のモニターで鮮明に見ることができる

患者さんとともに考えます

今回、手術支援ロボットを使った治療についてご紹介しましたが、それ以外にも患者さんの状況に合わせて、開腹手術・腹腔鏡手術などさまざまな選択肢をご用意しています。子宮頸がんなどの悪性腫瘍については早期発見・早期治療が大切なのは言うまでもありませんが、骨盤臓器脱は生活の質に関わる病気ですので、早めの治療が日ごろの笑顔につながることもあります。お困りのことがありましたら、ぜひご相談ください。

<関連ページ>

洛和会音羽病院

洛和会音羽病院 産婦人科・腹腔鏡手術センター

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