呼吸リハビリテーションについてご紹介

呼吸リハビリテーションについてご紹介

洛和会音羽病院で実施している呼吸リハビリテーションについて、洛和会音羽病院リハビリテーション部で理学療法士として働く、長山 拓未(ながやま たくみ)さんにお話をお伺いしました。

呼吸リハビリテーションの目的

筋肉量が少ないと多くの酸素が必要になります。筋肉を鍛えることで楽に体を動かせるようになり、息切れを軽減させます。また、日常生活動作のコツを知ることで、仕事・家事・趣味などの活動を楽しめるようになります。

・運動能力を高め、楽に動く
・動いた時の息切れを軽くする
・不安やうつ状態を改善し、快適な日常生活を送る

おうちでできる呼吸リハビリテーションと注意点

胸や首のストレッチ


反動をつけずにゆっくりと息を吐きながら実施しましょう!

ウォーキング時の注意点


自分のペースで歩き、息切れを感じた際にはしっかり休憩をしましょう!また、日頃から歩数を計測して、自分の活動量を知りましょう!

洗髪時の注意点


両肘を膝について洗いましょう! 両手で洗髪せず、片側ずつ洗いましょう!

必要とされるリハビリはさまざま

理学療法士として主に3つの疾患に対するリハビリを担当しています。
1つ目は多岐にわたるがん治療(薬物療法、放射線療法、手術療法)を行う患者さん、もしくはがん治療後にご自宅へ帰られる患者さんに対するリハビリです。この疾患のリハビリは専門的な知識や豊富な経験が求められます。

2つ目は寝たきりなどで体を動かさないことで起こる廃用症候群に対するリハビリで、心身の機能に大きな影響があるため、不調の内容に合わせて実施します。

そして3つ目は、呼吸リハビリテーションで、身体機能評価、生活動作指導、医師と共同での吸入指導、栄養指導などを行っています。

呼吸リハビリテーションの対象疾患

・慢性閉塞性肺疾患(COPD)
・間質性肺炎
・非結核性抗酸菌症
・気管支拡張症
・肺炎後
・胸部の手術前後
・肺がん
・コロナ後遺症

患者さんを笑顔にしたい

今の仕事を志したのは進路を考える高校3年生のときです。重篤な状態で入院した祖母の笑顔を引き出してくれた、理学療法士さんとの出会いがきっかけでした。

高校生の私は入院で落ち込む祖母にあまり話せずにいましたが、その理学療法士さんが祖母と私との間を取り持ってくれたことで祖母は元気を取り戻しました。看護師さん以外にも患者さんに寄り添う仕事があるのだと感激したのを覚えています。

病気と向き合う患者さんを笑顔にするためには、自らの技術、知識を培うことが大切です。私は呼吸リハビリテーションの認定療法士を目指すとともに、外部の医療機関や院内の看護師と共同して研究活動を行っています。

今後は周囲から信頼を得て新しい仕事や特別な仕事も任せてもらえるようになりたいと思っています。


洛和会音羽病院 リハビリテーション部
理学療法士 長山 拓未(ながやま たくみ)

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