京都府初!アルツハイマー型認知症治療新薬の投与を開始
昨年12月に厚生労働省にて承認されたアルツハイマー型認知症治療新薬が、2024年2月13日京都府で初めて洛和会音羽病院にて、患者さんに投与されました。
投与できる施設は?
この新薬は、厚生労働省から認可を受けた施設でのみ使用が可能であり、洛和会音羽病院は現在数少ない認定施設の一つです。
認可を受けるためには、日本認知症学会または日本老年精神医学会の実施するアルツハイマー病の病態・診断・本剤投与対象患者および治療に関する研修を受講した専門医が2人以上在籍し、アミロイドPETや脳脊髄液検査ができる設備があることなど、多くの要件を満たす必要があります。
投与対象となる方
今回の新薬は、「アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)」と「アルツハイマー病による軽度の認知症」の患者さんが対象になります。ただし、投与に適した病態かどうかを事前に検査する必要があり、当院ではその検査も実施しています。
新薬の効果
アルツハイマー病の薬には、今出ている症状を緩和するための薬と、病気の進行を遅らせるための薬がありますが、今回投与した新薬は、病気の進行を遅らせるための薬で、認知機能の低下をゆるやかにすることが期待されています。
まずはご相談ください
洛和会音羽病院では、MCI(軽度認知機能障害)外来・もの忘れ外来を設置しています。「最近、何だか忘れっぽいな」と思ったら、認知症の手前の段階(MCI)かもしれません。新薬に限らず、患者さんお一人お一人の病態に合わせた治療方針のご提案を心掛けていますので、まずはご相談ください。
担当医師
洛和会音羽病院 脳神経内科 部長
和田 裕子(わだ ゆうこ)
■専門分野:脳神経内科全般、神経症候学、脳卒中、認知症
■専門医認定・資格など
日本内科学会総合内科専門医/指導医
日本神経学会神経内科専門医/指導医
日本認知症学会専門医/指導医
日本脳卒中学会認定専門医/指導医
日本内科学会近畿支部評議員
日本神経学会近畿支部代議員
京都大学臨床教授
医学博士
洛和会音羽病院 脳神経内科 副部長
木下 智晴(きのした ともはる)
■専門医認定・資格など
日本内科学会認定内科医/総合内科専門医/指導医
日本神経学会神経内科専門医/指導医
日本認知症学会専門医
日本脳卒中学会専門医
臨床研修指導医
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洛和会音羽病院 脳神経内科 アルツハイマー型認知症新薬について
公開日時 : 2024年02月14日 (水)