洛和会丸太町病院でメディカル・トリビアのWEB講演会を開催
3月2日に、洛和会丸太町病院と中京西部医師会共催によるWEB講演会を開催しました。同院 救急・総合診療科 部長 上田剛士が講演し、地域の開業医の先生など約40人が聴講されました。
今回の講演は「医学と日常の狭間で~ メディカル・トリビア集 VOL.3 ~」と題し、文献を基にした根拠をもったトリビアを5つご紹介。普段開業医の先生方が患者さんの診療を行う中で、患者さんからの素朴な疑問に答える際のヒントになる内容でした。
一つ目は、「サウナの医学的効能」についての話で、サウナのデトックス効果や和温療法、サウナに入るときに注意すべき医薬品についてのトリビア。サウナのデトックス効果は微々たるものであることや、医療保険で認められた和温療法は心不全患者さんの新機能改善・歩行距離改善効果が期待できるといわれていること、サウナに入る時、貼付薬と皮下注射はサウナで体が温まることにより、薬の吸収が促進されるため注意が必要ということが紹介されました。
2つ目は「鼻をかむこと」について。新型コロナウイルスの流行により実施する機会が増えた検体を取るための鼻スワブは角度に注意が必要で、上に向けすぎると突き破って脳にまで到達してしまう可能性があることや、鼻をかむと鼻腔圧が高くなるので、繰り返すと中耳炎になりやすかったり、最悪の場合髄膜炎や難聴になったりすることがあるので、「鼻をかむときは両方の鼻をふさがないようにする」、「耳がキーンとならないよに、3秒ぐらいかけてゆっくりかむといい」という話でした。
その他、「くしゃみの秘密」「おなかがすきすぎて穴があく」「ウォシュレットは安全か?」などさまざまな目からうろこが落ちるような情報が紹介されました。
研修医教育に注力する当院医師 上田剛士は、研修医からのあらゆる質問に答えられるよう日々研鑽を続けておられます。これらの医学トリビアは医学書院から発刊されている「総合診療」にて2020年4月号から2024年3月号まで連載されています。
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公開日時 : 2024年03月05日 (火)