皆さん、新年…あ、間に合ったかな??
洛和会音羽病院は洛和会ヘルスケアシステムのグループの一つであり、その当会の理事長先生が、1月11日(土)の新年会で、「あけましておめでとうございます。関東の松の内は7日までだが、関西は15日までだ」とおっしゃっていました。
ですので『間に合った』です。
改めまして、
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
さて、この指導医日記ですが、新年一発目のネタは何で行きましょうか。
執筆しています総合内科Tは、研修指導医という顔もありますが、ICTという顔もあります。ICTとは、Information Communication Technologyではありません。Infection Control Teamの方です。こっちのほうが古いんです。先なんです。
ICTの話題を出してきましたのは、毎年年末年始の長期休暇中にインフルエンザが病院で流行することがあります。いくら休みでも、放置するととんでもないことになりますので、必要に応じて出勤し、対策をしてきました。
しかし、今年はそれがなかったのです。
なぜか。例年より京都市では流行が少なかったことと、看護師さんの意識が定着し、早々に対処してくださりTが出てくるまでもなく落ち着いたからです。
その代わりといいますか、お隣の中国で新型の肺炎が流行しているようです。
どうも、コロナウイルスによる新型の肺炎のようです。コロナウイルスの新型の肺炎というと、SARSやMERSを思い出します。今回はどうやらSARSではなく、違うコロナウイルスのようです。
当院では、初期研修医の先生には、特に病歴聴取は大事にしていただいています。洛和会京都医学教育センター 所長のS先生を筆頭に、カンファレンスではしつこく聞かれます。
ただの感冒、と思われても、非典型的な症状のインフルエンザもありますので、接触歴は聞く必要があります(比べて軽症となるインフルエンザB型も見つかりました)。そこに上記の新型の肺炎のチェックで渡航歴を聞く必要があります。いたずらに騒ぐ必要はなく、冷静に渡航歴を聞きます。中国は広いですので、武漢方面でないなら通常通りの対処で良いと思われます。Tは、以前勤めていた国立病院で1例だけSARS疑い例を診察したことがありますが、SARSではありませんでした。仰々しい空気感染予防策にSARS対策独自のコスチューム(?)で診察したことを覚えています。
さて、4月の新入職者が来られた頃に感染対策の話をすることがありました。標準予防策に三経路予防策、そして血液感染予防策のお話をします。
標準予防策は良いとして、三経路とは飛沫感染・空気感染・接触感染です。血液感染とは針刺しなど、血液にまつわる感染のことで、職業感染とも言われます。事務系の新入職者には直接関係ありません。医師・看護師・技師・薬剤師・療法士聴覚士が関わる可能性があります。
特に強調するのは手洗い。つまり接触感染予防策ですが、時として大事なのは飛沫感染です。空気感染も急性期病院だけではなく、慢性期病院でも結核患者さんが見つかったりしていますので油断できません。
飛沫感染は上記の武漢の新型の肺炎でも重要な対策です。
ちょっと冗長な文章となりすみません。正月気分が抜けていないのでしょうか? 正月は家よりも病院にいる時間の方が長かったのですが(苦笑)。
こんな感じでゆる~く話題性のあること、研修に関わること、たまに関係ないこともあるかもしれない、といった内容で大串したいと思います。
そろそろ、T以外の最前線の指導医たちにも登場いただこうとも思っています。