研修指導医日記

新規感染症

今回のお題は「新規感染症」です。

これは研修医も無関係ではありません。
夜間や日・祝日のERの最前線で戦いつつ勉強している研修医は、もしかしたら危険にさらされる可能性があります。でも、これはこの「新規感染症」に限った話ではありませんが…

研修医が診察する前、さらにトリアージナースがトリアージする前に、窓口でチェックしておかないといけないわけですが、さまざまな理由により素通りしてくることもあり得ます。

研修医の先生には、4月の入職の時点でさまざまな研修を受けてもらっています。ICLSコースもその一つで、私が担当しています。そのほか、この感染対策も当然入職時に身に付けてもらっています。

当院には感染症科があり、かなり優れたICTがありICNもいます。ですので感染対策、また万が一暴露されてもその後のフォローもしっかりしています。

皆さんもご存知の通り、幸い感染率や致死率はSARSほどではないようです。慌てないことです。名前も「COVID-19」と決まったようです。地名を入れて不要な風評被害を与えることなく、またきっとこれからもコロナウイルスは形を変えて襲ってくるので、年号を入れたわけです。

中世ヨーロッパの黒死病(ペスト)、20世紀最悪のスペイン風邪(インフルエンザ)、今世紀のSARS、MERS、そして2019年の新型インフルエンザなどなど、私たちは新しい感染症にさらされてきました。
大切なことは正確な情報把握と、適切な感染対策です(情報が隠蔽されるようでは対策が練られないのですが…)。報道も正確に伝えてもらわないと、ただただ非医療者の不安をあおるだけなので、今回の感染症を通して、今後来るであろう新型鳥インフルエンザ、その他の感染症対策に役立てていただきたい、と思います。