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介護

短時間デイサービスって何をするの?

投稿日:2016年10月5日 更新日:

  • 開催日:2016年10月5日
  • 講師:洛和デイセンター醍醐駅前 副係長
  • 理学療法士 向井 千恵(むかい ちえ)

はじめに

本日は、私が働いているデイセンターでの仕事を、短時間デイサービスを中心にお話しします。

デイセンターってなんだろう?

「日帰りの介護サービス」を行う場所です。日中、家にひきこもりがちになるのではなく、家から出向き、他の人たちと交流を持ちながら、思い思いに過ごすことができます。ご家族にとっても、介護から離れる時間を持つことができます。

サービスが利用できる方は

要介護認定を受けている方です。役所の福祉課などで手続きをして、訪問調査などを受けてください。所定の手続きを終えると、約1カ月後に結果が通知されます。非該当の方を除き、軽い方から要支援1、要支援2、要介護1~5の7段階に分かれた要介護認定がおります。
このうち、要支援1、要支援2の方は、介護保険による介護予防サービスが受けられます。
要介護1~5の方は、介護サービスが受けられます。
どういうサービスを受けるかは、担当のケアマネジャーと相談のうえで決めます。その後、介護事業者と契約を交わし、サービス開始となります。ケアマネジャーは、お近くの地域包括支援センターや介護事業所などにおりますので、お気軽にご相談ください。担当ケアマネジャーを代えることもできます。

※平成29年4月1日より、総合支援事業が開始になりました。
それに伴い、要支援・要介護認定を受けていない方でも役所に相談していただき、基本チェックリストを行い、該当すれば総合事業のサービスを受けることができるようになりました。

通所系サービス

日帰りの通所系サービスには、以下のようなものがあります。

  • 通所介護(デイサービス)
    1日滞在型、短時間(半日型)の機能訓練特化型、短時間(半日型)の入浴特化型があります。

※以下の画像は全てクリックすると大きいサイズで見ることができます。


  • 通所リハビリテーション(デイケア)
    理学療法士や作業療法士が常駐し、利用者さまと1対1のリハビリを行います。
  • 小規模通所型(地域密着型)
    利用者さまの数が少ない事業所で行う地域密着型のサービスです。職員が利用者さま宅に伺うこともできます。
  • 療養型通所介護
    介護度の高い方が対象です。看護師と1対1でケアサービスを受けます。

短時間デイサービスの流れ

私が働いている洛和デイセンター醍醐駅前の「短時間デイサービス」についてご紹介します。

事例を紹介します

Aさん:70歳代、男性。要介護1。脳梗塞や腰椎すべり症の影響で、退院後も外出頻度が減り、自宅内でも転倒することがありました。「いつまでも自分の足で歩きたい」と、通所介護を希望されました。

 デイセンター来所時は、1本つえを使用していましたが、1回の最大歩行距離は40メートルで、休憩をはさみながら歩いてこられました。「家からバス停までの100メートルを、休まずに歩けるようになりたい」とのご希望でした。

 デイセンターでは、運動の目的を「下肢の筋力をつける。1人で転倒なく歩行できる」「長距離歩行ができるようになる」と定め、短時間デイサービスで「両下肢の筋力トレーニング」「マシントレーニング」「歩行練習(平行棒、T字つえ)」「下肢のストレッチ」の運動メニューを決めました。

 週2回、休まずに通われたAさんは、1カ月後、最大歩行距離が60メートルとなり、自宅内で転倒する恐れもなくなりました。

 4カ月後、3分の休憩をはさんで60メートル歩行が2回、できるようになりました。

 5カ月後、1分の休憩をはさんで60メートル歩行が2回、できるようになりました。効果が出てきたことを実感されるようになりました。

 7カ月後、最大歩行距離が80メートルまで伸びました。

 8カ月後、1分の休憩をはさんで80メートル歩行が2回できるようになりました。継続して来所された結果、体力がついてきました。

 10カ月後、最大歩行距離が連続100メートルとなりました。デイセンター利用を始めてから、1度も転倒しなくなりました。

Aさんは、今もデイセンターに通われて、短時間デイサービスを受け、歩行距離を伸ばしておられます。

デイセンターでの運動風景

短時間デイサービスの運動風景をいくつか紹介します。

準備運動

スタッフの指示に従って、準備運動をします。一緒に行うことで、1人ではおっくうな体操も、楽しく行うことができます。

マシントレーニング

エアロバイク(自転車)や、ステッパー(踏み台歩行器)などのマシンを使って、筋力を鍛えます。姿勢を正しくするコツや、負荷の程度などは、スタッフが指導し、適切な運動ができるように配慮しています。

平行棒

歩行訓練に用います。足をしっかり持ち上げられるよう、障害物や踏み台を置いて、足の筋力向上を図ります。平行棒で体の安定を保ちながら行います。

洛和デイセンター醍醐駅前は、2017(平成29)年4月3日に「洛和デイセンターリハビリテーション音羽」として改装開設しました。

質疑応答から

Q 日頃の生活で、つまずかないための工夫はありますか。
A つまずくのは、必ずしも足が上がっていないためだけではありません。
足のつま先が下がっていてつまずくことが多いのです。予防するには、足首を上下に動かす運動をして、つま先をしっかり持ち上げられるようにすることです。普段から意識して動かしていると効果が出てきます。

Q 家で運動する際の注意点は。
A こけないように運動することが一番です。こけやすい人は、座って行ってください。座って足踏みしたり、つま先を上げる運動を続けてください。

Q 歩行中にこけないためには何が必要ですか。
A こける場合、前にこけるか、後ろにこけるかは、その人の重心の位置と関係しています。体の重心が前にある人は前に、後ろにある人は後ろにこけやすくなります。前に重心のある人は、おなか周りの筋力が弱いため、背筋をしっかり起こして、背筋力を高めるようにしてください。後ろに重心がある人は、指先の力が弱いことが多いため、足の指を鍛える運動を。はだしでグー、パーをしてください。ヒールの高い靴は、重心が前になりますので、ふらつく人は足底が地面に平行な靴をはいてください。

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