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介護

特定施設での生活について ~歩きたいを支える~

投稿日:2017年8月4日 更新日:


はじめに

特定施設とは、有料老人ホームやケアハウスを指します。これらのなかで、介護保険制度に基づく「特定施設入居者生活介護」の指定を受け、食事や入浴、排泄、機能訓練など規定で定められたサービスを職員が提供する施設の一つが、介護付有料老人ホームです。本日は、介護付有料老人ホーム「洛和ホームライフ室町六角」の生活や機能訓練などをご紹介しながら、歩くことの大切さについてお話しします。

施設入居型サービス

医療制度や介護保険制度に基づいた施設入居型のサービスには、いわゆる特養(特別養護老人ホーム)や、老健(介護老人保健施設)、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)などがありますが、介護付有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)もその一つです。特定施設のなかには、介護サービスが必要な場合、外部の介護事業者に依頼してサービスを受ける必要がある施設など、さまざまなタイプがありますが、施設の職員が介護サービスを行う介護付有料老人ホームは入居者の皆さんと常に顔を合わせている職員にケアが受けられるメリットがあります。

※以下の画像は全てクリックすると大きいサイズで見ることができます。

洛和ホームライフ室町六角

京都市の中心部、祇園祭の鉾が立つ辺りにある居室数35の施設です。入居の条件は、要介護度1~5の方が対象で、心臓のトラブルを抱えた方も多いですが、それらの方々でも、少しでも動けるように、職員がさまざまなサポートを行っています。また、ご自分より高齢の方が介助なしで食べたり、歩いている姿を見て、「自分も頑張ろう」と思われる方も多いです。

歩きたいを支えるって、何をするの?

どんなに高齢になっても、「歩きたい、せめてトイレは自分で行きたい」と皆さんが思っておられます。職員たちは、その気持ちを大切に、心身の変化に気を配り、一緒に歩く訓練などをしています。

高齢者が歩けなくなる原因は?

病気、骨折、入院、まひ、安静などがあります。「安静」が歩けなくなる原因とは、次のようなケースです。

かぜで1週間寝込んだ

治ったが、寝ている方が楽で寝てばかりいた

1カ月で歩けなくなった

このように、安静のし過ぎも歩けなくなる原因となるのです。

廃用症候群

私たちの体は、関節でも心肺機能でも、使わなくなると機能が衰えていきます。何らかの原因で寝込んだり、病気や骨折などで安静期間が長びいたりするうちに、何をするにも「しんどい、邪魔くさい、痛い」とおっくうになり、動かなくなると廃用症候群になる可能性が高くなります。関節拘縮や筋力低下、心肺機能の低下、認知機能の低下、サルコペニア(筋肉減少症)などが、これに当たります。廃用症候群は、骨折や転倒も引き起こしやすく、要支援や要介護の原因にもなっています。

いつまでも自分の足で歩きたい。そのためには

生活面

足の筋力を保つ、栄養をとる、眠る、精神的安定、環境を整える、水分補給も忘れない。

医療面

病気をしない、または継続的に医療を続ける。必要な薬を適切に使う。病気の前兆を知り、早めに医療を受ける。例えば脳梗塞なら、よだれを垂らす、箸が持てない、手足がしびれる、まっすぐ歩けない…などが前兆として疑われます。

職員の側は、入所者の方々のできることをうばわないこと、できないことはサポートして少しでも自分でできるよう支援します。一緒にやって、できたことを認め、ほめ、意欲を引き出すことを心掛けています。

人が生きるのに必要なことって

栄養や水分、排泄、体を動かす、人とのつながり、生きがい、目標…などがあるでしょう。これらを満たすためには、体が衰えても生活リハビリを忘れないことです。

リハビリ担当者がやっている主な内容

    • 関節の動きを保つ訓練:関節可動域訓練
    • 筋力を落とさない・保つ訓練
    • 歩行(すり足改善・手すりを使って歩行)
    • 階段昇降(1~2段を繰り返し行うのもいい)
    • イスの立ち座り
    • イスに座りながらのスクワット(踏ん張りながらゆっくり座る)
    • 足グーパー運動(つらない程度に)

など

これらの訓練を、目標や目的をもって続けることが大切です。例えば「鴨川を歩きたい」との声が上がれば、「じゃあ、頑張って歩きましょう」といった具合です。入居されている方々の意欲を運動や訓練に生かしています。

こんな運動もしています

うなぎの寝床と呼ばれる細長い土地に建つ洛和ホームライフ室町六角では、階段や長い廊下も運動に生かしています。階段は5階建てで各階14~15段あります、リハビリ担当者が1対1で付いて、上り下りしています。廊下は往復すると70メートルあり、毎日、何往復も頑張って歩く方もおられます。皆で一緒に、立ち上がりや片足立ち、スクワットなどの運動もしています。

おわりに

近頃よく転ぶ、疲れやすくなった、体の故障が増えた…と思っている方はいませんか?
邪魔くさい、と動かないことが多い人はいませんか?
水分補給を忘れずに、楽しく歩いて、元気な生活を送りましょう。

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洛和会ヘルスケアシステム 介護事業部
〒600-8461
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